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第4回日中泌尿器科会議の報告

 第4回日中泌尿器科会議が2010年10月16日に中国・西安にて開催されました。今回の会議には、約60名の日中両国の先生方が参加されました。交流会に先立ち、中国代表・CUA理事長の北京大学 那彦群 教授が開催の挨拶をされ、本会議の成功を祈念しました。続いて開催された学術交流会では、東京大学 本間之夫 教授、北京大学 張祥華 教授、そして東海大学八王子病院 内田豊昭 教授、北京大学 張弋 教授がそれぞれ座長を担当されました。最初に、岡山大学 清水憲二 教授が日本におけるSNP研究の進展および成果について特別講演をされ、その後、15名の日中双方の研究者が、前立腺癌の基礎と臨床、腹腔鏡手術の合併症、PCN手術のトレニングおよび動物モデルの使用経験、原発性膀胱憩室の外科的治療、前立腺癌に対するHIFU治療、腎癌骨転移の臨床的特徴などについて発表されました。それぞれの演題では活発な質疑応答も繰り広げられ、日中泌尿器科学の学術共通認識ができあがるとともに、日中間の学術交流が行われました。最後に、日本代表・岡山大学泌尿器科 公文裕巳 教授が会の総括所見を述べられ、閉会の挨拶および本会議への参加を呼びかけました。

 学術交流会後は日中泌尿器科会議理事会が開催されました 。中国代表 那彦群 教授、日本代表公文裕巳 教授が理事会の司会を担当され、今後の学会の運営業務について討論を行いました。理事会には、双方合わせ15名の先生が参加されました。まず、中国代表 那彦群 教授が中国の理事である、CUA次期理事長 叶章群 教授、CUA副理事長 孫則禹 教授、孙颖浩 教授、孫光 教授および中国医科大学 宋希双 教授、北京大学 張祥華 教授、李宁忱 教授を紹介しました。日本からは岡山大学 公文裕巳 教授、東京大学 本間之夫 教授、東海大学八王子病院 内田豊昭 教授および岡山大学 賀来春紀 先生が参加されました。会では、前3回の日中泌尿器科会議を回顧し、次回第5回および第6回日中泌尿器科会議の展望を議論しました。2011年のCUA総会は CUA設立30周年、2012年はJUA設立100周年にあたるため、第5回日中泌尿器科会議は2011年10月に中国南京で、第6回日中泌尿器科会議を2012年4月に日本・横浜で開催することが決まりました。理事らは、両国の泌尿器科研究者が本会議へ積極的に参加することを期待し、日中双方の学術交流および共同研究のさらなる発展と促進を呼びかけました。また、東京大学 本間之夫 教授が日本泌尿器科臨床ガイドラインの作成および運営状態について説明され、アジア人患者の疾患の特色に基づく泌尿器科疾患の臨床ガイドラインの検討を希望されました。
 

 文責 中国・北京大学 张祥华
翻訳 日本・岡山大学 賀来 春紀